ユ「それよりさ、はいっローナに問題です!2月14日は何の日でしょうか!」
そう言いながらユアンはポケットからあるものを取り出した。
ユ「バレンタインだよ」
「……覚えてたんだ」
ユ「当たり前だよ。今は兄弟だけど、恋人だもん」
「はい」と手渡された小さな箱の蓋を開けると、中には筒のようなものが入っていた。
ユ「覗いてみて」
言われるがままに中を除くと、そこに世界地図が映る。
「……ね、ねぇ。これ。……ここの地図じゃ、ないよね……」
ユ「きっと肉眼で見ることは出来ないからね。前世の地球だよ。この筒の先をくるくる動かしてみて?地球が回るから」
ユアンが先をクルクルと回す。
本当に地球が自転しているようだ。
「これ、作ったってことだよね?」
ユ「当たり前じゃん。こんな星、この世界には存在していない。依頼することなんて出来ないよ」
「ありがとう……!!宝物だよ!!」
ぎゅっとそれを抱きしめて言うと、
ユ「俺は藍乃と違って昔からずっと器用だから……その……またいつでも作ってあげる」



