カタカタ…
無限に続く、キーボードの音。
私は、山中課長から頼まれた齋藤君の見積書を作成していた。
今日、仕上げたら明日には齋藤君が営業に出られる。
ありがとう、のその言葉を聞く為だけに、私は集中していた。
「ふー、終わった。割と早く終われたみたいね。後はこれをプリントアウトして、セットしたら終わりだわ」
出来上がった見積書を間違いがないか、最終のチェックをしていると、廊下から足音が聞こえてきた。
「ん?誰か…まだいたのかな…」
ホワイトボードを見ても、課長も齋藤君も直帰の札がかかっていた。
この営業部に来る人間なんていないはず…
とっさに時間を見ると8時になった時だった。
ガチャ
「…っ、誰?」
「そんな怖い顔しないで下さいよ。永山さん、俺ですよ」
「え?」
小さく声を上げると、ドアを開けて顔だけ覗かせた、齋藤君が立っていた。
「やだ、齋藤君。びっくりさせないでよ。直帰じゃなかったの?何か忘れ物?」
胸に手を置き、安心していると、ドアを開けて私の机までやってきた齋藤君が、その胸にある私の手を握った。
無限に続く、キーボードの音。
私は、山中課長から頼まれた齋藤君の見積書を作成していた。
今日、仕上げたら明日には齋藤君が営業に出られる。
ありがとう、のその言葉を聞く為だけに、私は集中していた。
「ふー、終わった。割と早く終われたみたいね。後はこれをプリントアウトして、セットしたら終わりだわ」
出来上がった見積書を間違いがないか、最終のチェックをしていると、廊下から足音が聞こえてきた。
「ん?誰か…まだいたのかな…」
ホワイトボードを見ても、課長も齋藤君も直帰の札がかかっていた。
この営業部に来る人間なんていないはず…
とっさに時間を見ると8時になった時だった。
ガチャ
「…っ、誰?」
「そんな怖い顔しないで下さいよ。永山さん、俺ですよ」
「え?」
小さく声を上げると、ドアを開けて顔だけ覗かせた、齋藤君が立っていた。
「やだ、齋藤君。びっくりさせないでよ。直帰じゃなかったの?何か忘れ物?」
胸に手を置き、安心していると、ドアを開けて私の机までやってきた齋藤君が、その胸にある私の手を握った。


