昨日出来なかった仕事を、効率よく片付けていった。

半日仕事しなかっただけで、こんなにも溜まるのかと思ったけれど、倉橋さんが手が空いたからと私の仕事を手伝ってくれた。

「ごめんね。助かったわ。ありがとう」

「いえいえ、いつも永山さんには助けてもらってるので、これくらい何でもないですよ」

残業確定かと思っていたけれど、倉橋さんのお陰でなんとか、仕事が終わった。

「倉橋さん、ありがとう。また何かお礼するんね」

「何言ってんですか。さっきも言いましたけど、お礼しなきゃいけないのは、私の方がですから…あ!また話聞かせてもらいますね。齋藤さんの事…ウフフ」

「え…?えー!」

私が絶句していると、倉橋さんは笑いながら、帰りまーすと帰って行った。

バレたのか…

そりゃバレるか。
昨日の齋藤君の慌て方を見たんだろうし、齋藤君のプライベート電話の番号知ってたんだし…

明日からまた別の意味で大変になるな、と思いながら更衣室に向かった。