病院からもらった薬で、すぐに眠気は襲ってきた。

深い眠りに落ちた私が目を覚ましたのは、もう朝になる頃だった。

「…っ、う、うん」

目を開けると、太陽の光が窓から差し込んできていた。

枕元に置いた時計に目を向けると、7時になろうとしていた。

「もうそんな時間…よく寝たな…」

この分だと仕事には行けそうだと、私は体を起こした。

咳もまだ少し残っているけれど、昨日のような感じはしなかった。
大丈夫、今日は仕事に行こう。そう思い、顔を洗いに洗面所に向かった。

「何…ひどい顔…」

鏡を見て驚いた。
風邪をひいたせいもあって、顔色は悪いわ、目の下はクマが出来てるわ…で。

「病人だな…これは」

熱も解熱剤で下がったのか、病院で受けた点滴が効いたのか、体はすっきりしていた。

顔を洗い、服を着替えると、顔色がよく見える様にとメイクをいつもより念入りにやった。

「よし、これなら大丈夫。昨日の分も取り戻さなきゃ…」

気合いを入れ、家を出た。