「お父さんと、お母さんの子供じゃないってどうゆうこと!?なんで!?」
「お父さんになんて言ったらいいかな…」
バチン!
「ふざけないでよ!何!?お父さんになんて言ったかななんて知らないよ!」
「柚葉?柚葉、いかないで...?お母さんを見捨てないで、、、」

その日の夜、遥翔が帰ってきて、お父さんも、帰ってきた時、お父さんは、死んだような顔をしていて。
でも、お母さんの妊娠のことを言ってこうなってるとはとても思えず。
「おかえり、あなた、あのね…。話があるの」
と、お母さんは、お父さんの肩に手をやる。
「会社が、会社が潰れたんだ...。俺のせいで...くそっ、くそっ。」
ソファに腰をかけて、頭を抱えるお父さん。
「それって、もしかして...?」
「大赤字、だったんだよ。この前の失敗して...。」
「そうだったのね...、私も、妊娠しちゃったの...」
え?それここで言う!?
「.....は?お前、何言ってんだ!妊娠ってどーいうつもりだよ!?」
「違うの、違うのよ。」
「何が違うんだよ、どーせ、ほかの男とヤったんだろ!」
「そういうあなただって...」

...もう我慢できない...。

「やめてよ!やめてっ。もう、もう辞めてよ...。」
私が二人の間に入ると、お父さんがギロっと睨む。
「捨て子のくせに、生意気な口叩いてんじゃねーよ、うぜぇんだよ、引っ込んでろ。」
「違うでしょ、柚葉は、やめて!」
...捨て子?あたしは捨て子なの?
「酷い、酷いよ。もう知らないっ。」

夜8時、ありったけの金をバックに詰めて、家を出た。一応家の鍵も。