教室の中では実はまだ、話したことは
ないんだけど・・・


高橋だって俺とクラスメートなことぐらい
知っててくれてるはずだし
思い切って、話しかけてみたんだ。


「高橋さん?」

無言で俺の方を見る。
猫のような大きな目で見られると
なにもかも見透かされてるようだった。


「一緒に帰らない?」


「ん・・別にいいけど」


並んでみると彼女はとても小さくて
驚いた。
いつも教室で見る彼女は
はしゃいだりしないけど、すごい存在感で
もっと大きいのかと思っていた。



「高橋さんはさぁ、○○駅に
 家があるの?

 ちょっと前にそこで下りるの見たから」


「いいえ。」


「そっかぁ・・・・」



・・・・超・沈黙。