「……うまい」

ふわり。そんな表現が似合うような笑顔。

とっても優しくて綺麗な笑い方。

「……緋瀬さんの笑顔好きです」

「えっ?」

「……え?…………!」

私……つい本音を口に出して……。

顔が熱くなるのを感じた。

もちろん熱いお茶のせいではなく、恥ずかしさで。

「ごっ、ごめんなさい!急に……!」

「いや、嬉しいから謝るな」

「そう……ですか」

恥ずかしさの残る中、チラッと緋瀬さんの様子を伺う。

落ち着いた声で返した緋瀬さんは、顔を逸らしていて。

その横顔の、耳が赤く染まっていて。

これは……見間違いじゃないよね?

「ふふっ」