「ってか、あんた黒瀬先輩の彼女になったわけでしょ?んな、木咲くんを取られる心配してる場合?」
まさにその通り……。
わたしって本当に何やってるんだ。
はぁ、とため息が漏れそうになりながら、フォークに巻いたパスタを口に入れた時。
「あー、美味しそうなの食べてるねー」
後ろから聞こえてきた声にゾクリとして、
おそるおそる声のするほうへ振り返ると。
「久しぶりだね、冬花ちゃん」
ゴクッとパスタを飲み込んで、眉間にしわを寄せて相手を見た。
「うわー、久しぶりの彼氏との再会にそんな顔しないでよ。可愛い顔が台無しだよ?」
そう、なんとそこには佑都先輩がいたのだ。
すぐに顔をプイッとそらしてやった。
「おー、つれない反応だねー。そんなツンツンしないでよ」
「な、なんで佑都先輩がここにいるんですか」
「なんでって、昼食べに来たんだよ。あ、そーだ。よかったら一緒に食べようか」

