初めて話すとは思えないくらい、気軽に話せてしまうのが不思議。
「わたしね、夏生まれなのに、冬生まれみたいな名前なの」
気づいたら、自然と泣き止んでいて、他の人にあまり話したことない話をしていた。
たぶん、わたしのことなんて興味ないだろうし、相手にされないと思ったのに。
「……なんて名前なの?」
意外と興味を持ってくれたのか、それとも気を使ってくれたのか、聞き返してくれた。
「……冬の花って書いて、冬花」
「へー、季節感ないね」
地味にグサッときたけど、次に彼から言われた言葉に驚く。
「俺も季節感ない名前」
「え……?」
相変わらず夜空を見上げたまま、こちらに目を合わせようとしない。
「冬生まれなのに、全然冬生まれっぽくない」
「なんて名前なの……?」
「夏に向かうって書いて、夏向」
「季節感ないね」
「そっちに言われたくない」
「お互い様じゃん」

