━━ピンポーン……
ドキドキしながらインターホンを押すと、少ししてから中から夏向が出てきた。
ダボっとした、パーカーがついたラフな格好。
「え、えっと今日はよろしくお願いします」
「……なんでそんなかしこまってんの?」
「や……なんか緊張しちゃって」
「泊まるの初めてじゃないのに?」
「つ、付き合ってからは初めてだもん…」
わたしいつからこんなピュアっ子になったんだろうって、自分がいちばんびっくりしてる。
「荷物全然ないね」
「あ、とりあえず必要なものだけ持ってきた。あとは夏向のもの借りようかなって」
パジャマとか持ってこようかと思ったけど、荷物になるから夏向の服を借りればいいやと。
「……ふーん。とりあえず上がって」
「うん、お邪魔します」