あぁ、別にこんなバカ正直に答えなくてもいいのに……。
夏向には関係ないって言ってやればよかったのに。
すると、夏向は黙り込んでしまい、
しばらくの間、沈黙が続いた。
会話は切れてしまったけれど、夏向とはなぜか無言でいても苦しくならない。
昔からそう。
夏向がそばにいてくれるだけで、心地が良かったから。
再び、地面を蹴ってブランコを揺らせば。
「……冬花、すごい変わった」
突然夏向が口にした言葉を理解することができなかった。
わたしそんなに変わった……?
それを言うなら……
「夏向だって……変わったよ」
今、1年前と同じ光景が流れているけれど、
夏向は変わった。
顔立ちが大人っぽくなって、
ますます魅力的になった。
男の子から……男の人になったような……。
反対にわたしは何も変わっていない。
なのに……。
「……冬花すごい綺麗になった」

