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“カラン カラン”


カフェ“HELL”の扉を開けると、カウンターの奥で新聞を読んでいたマスターがこっちを見た。


・・予想通りお客さんは誰もいない。


「・・・いらっしゃいませ・・。」


「マスターお待たせしました!」


打ち合わせという名のカラオケ大会を仲間達と楽しんだ後、

マスターと約束していた通り、1人でここカフェ“HELL”にやって来た。


ニコッと笑ったマスターが立ち上がり、カウンターから出る。


「・・わざわざすみません・・。」


「見てくださいこれ!」


席に鞄を置いて、
さっそくそこからうちわを取り出す。


来週のライブの為に作ったアズミがプリントされるそれをジャーン!とマスターに見せた。