不思議そうにこちらを見る先輩。私はスカートをぎゅっと握りしめ、勇気を出して言葉を発する。
「ろ、廊下とかで会ったら…その、挨拶とか、してもいいですか?」
しどろもどろになっちゃったけど、ちゃんと聞けた。だけど先輩がどんな顔をしてるのか怖くて俯いてしまう。
ただじっと、先輩の返答を待った。
「うん、もちろ…」
「ダメ」
…は?
先輩の言葉を遮る低い声。思わずぐるりと後ろを向いて声の主…コウの顔を見上げるけど、発言の意図は汲み取れない。
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