ヴヴッ

スマホを置いたところで再びバイブレーション。

また桃ちゃんだろうと踏んで、とりあえず課題を終わらせることにした。

ところが。

ヴヴッヴヴッ ヴヴッ ヴヴッ

わ、めちゃめちゃ来るじゃん。相変わらず桃ちゃんは騒がしいな〜無視してごめんね〜

ヴヴッ ヴヴッ

「はいはいはいはい」

あまりのしつこさにスマホを開く。

…うわ、コウじゃん。

『数学のテキスト忘れたから今からそっち行く』
『いい?』
(スタンプ)
(スタンプ)
『部屋にいるのは分かってるから無視しても無駄だぞ』
『おい』

わがままなストーカーかよ!とつっこもうとしたが、自分の方がよっぽどストーカー気質なのでやめておいた。