心の中で悪態をつきながら、室内シューズからローファーに履き替えて外に出る。
空には灰色の雲。天までもが私を見放している気がして、余計嫌な気持ちになった。
それでも私はエライので、次の一歩を踏み出す。
よし、あと少し……
「危ない!!」
「え」
突然聞こえた大声の発信源に顔を向けた時にはもう、勢いづいたサッカーボールが目の前に迫り来ていた。
両手がふさがった私はなすすべもなく、顔面レシーブを受けることになってしまった。
…これはきっと、昼休みにストーカーまがいのことをした天罰だ。
ごめんなさい神さま、ごめんなさい先輩…
