ー10年前ー
『お母さん!お買い物行きたい!』
『えぇ〜、何買うのよ』
『ゆいね!お母さんがつけてるみたいなアクセサリーが欲しい!』
『フフ、ゆいももうオシャレさんね』
『うん!』
こうして、私とお母さんは2人で家を出た。
家を出る前に、どこに行くか話した結果デパートに行くことになった。
デパートに着いてお母さんと歩いていると
私たちをつけるかのように少し後ろをずっと着いてくる2人組の男がいた
きっと、お母さんも気づいているだろう
そう考えているといきなりお母さんが
『ねぇ、ゆい。今日は、お母さんがつけてるような
ちょっと高いネックレス買おっか!ゆいに、これか
ら何年も何十年もお母さんがいなくなっても……使って貰えるように!』
この時の私はただただ嬉しくて、後ろの男達のこと
なんて忘れていた
そして、お母さんの言った言葉の意味も気づくことが出来なかった……

