そう思い、さっさと寝た。


もちろん、そんな私は香乃からの返信にも気づかなかった――。







違和感がある。なんだか重い。


少しずつ目をあけると、目の前には香乃の顔のどアップ。


「ん…香乃…?なんでここに…?」


「鍵。あいてたよ。不用心め」


お母さんが仕事に行ったっきり、そのまま鍵をあけていっただけだけど。しめる気力なかった。


「ごめん」


「ま、もっとめんどくさいこと言うおまけがいるけどね。今ミカン用意してる」


「え…!?ほんとに…!?」


ミカンは私の大好物。どれだけ具合悪くても、ミカンなら食べられる。


でも、おまけって誰だろう。佳乃ちゃんあたりかな。…でも、香乃が佳乃ちゃんのことを『おまけ』なんて言うのはしないと思う。


ということは……


「あ、来た来た。奈保~梓起きた~」