「うん」
「それから、次が一番大事。
俺の言うことは素直に全部聞くこと。わかった?」
「うん……えっ?」
つい先ほどと同様に返事をしてから、少し変な内容に気づく。
菅原の言うことは全部聞く……?
「す、菅原」
「どうしたの?俺の言うこと、聞けない?」
じっと綺麗な瞳で見つめられ、何も言えなくなる。
聞けない、だなんて言えるわけがなかった。
だから私は首を横に振ってしまう。
「ううん、大丈夫」
「やっぱり春坂さんはいい子だね」
菅原はいつものように優しい笑顔を浮かべ、私の頭を撫でた。
なんだか胸が温かくなる……のは、気のせい?
誰かに頭を撫でられるだなんて、いつぶりだろう。
小さい頃、親に褒められて以来だ。



