腹黒王子のいいなり。



なんで、キス……2回もするの?

「……その反応、すげぇいい」


唇を離され、まだ至近距離にいる菅原が、楽しそうに笑う。


「なんでキスなんか……あっ…」


そこまで言って、また質問以外のことを話してしまったことに気づき、慌てて口を閉じる。


「……ふっ、従順だな」

そこでようやく顎に添えられた手が離され、今度は頭の上にぽんっと乗せられた。


「春坂さんはいい子だから、今から俺が言うことを全部受け入れてくれる?」

今から言うことを受け入れる……よくわからなかったけど、とりあえず頷いた。


断りでもしたら、またキスをされかねないし。

まだ少し顔が火照る中、じっと菅原を見つめ返す。


「まず、今日あったことは全部、俺と春坂さんの秘密ね」


気のせい、かな。
菅原の話し方が、いつものように柔らかくなった気がするのは。

まるでさっきまでの菅原が、全部夢だったかのように。