腹黒王子のいいなり。



目の前の菅原は、やっぱりいつもと違う。
優しさのかけらもなく、“王子さま”じゃなかった。


「男に慣れてるか慣れてないかってこと」
「じゃあ、慣れてない」

それを免疫って言うんだ。
ちゃんと覚えておこうと思った。


「あとは……」

まだあるのか。
突然の質問攻めて戸惑いつつ、菅原の言葉を待つ。



「押しに弱い?
断れない性格してる、とか」


これにはさすがに驚いた。
まさか菅原にそれがバレてしまっただなんて。


「……そうだけど」



ついにバレてしまったのだ。
内心緊張しながら肯定すると……また、菅原は笑った。


さっきと同様、意地悪そうな笑顔で。



「やっぱりか」
「えっ?」

「おかしいと思ったんだよ、毎朝悠に変なお菓子渡されて、素直に受け取ってるの。

もらってすぐに食べるならまだしも、お前全然食べようとしないし」


それは……断れなくて、だ。
だから受け取るしかなかった。