腹黒王子のいいなり。



すると突然、菅原の右手が私の左の手首を掴んだ。


「な、なに……」
「それ、まじで言ってる?」

その前に私の方も聞きたいことがある。
なんか菅原の口調が変わってるように思えるのは気のせい?


なんか、いつもよりきついものになっている気がするのだけれど。


「な、なにが……」
「キスもしたことないって、本気?」


本気かどうか聞かれても……逆にそんなに驚かれるようなこと?


「だったら何」


心臓の音がうるさくて、まだ落ち着かない中、本当のことを答える。

すると……菅原が、笑った。


思わず肩が震えるほど、その笑顔は綺麗で怖くて。

何か楽しいものを見つけた嬉しさが含まれているような、意地悪そうな笑みだった。