腹黒王子のいいなり。



……この手はなんだ。

たしかこの間、先輩も何やら私の顔……というか、顎に触れてきたな。

私の顔に何かあるの?


不自然な行動に首を傾げたくなる。



「でも慣れてるのは本当?」
「慣れてるって、何に」
「……そういうところ、慣れてるよね」


さらに菅原は、私の顎にまで手を滑らせ、持ち上げられてしまった。

この間の先輩と同じことをしているじゃないか。


これになんの目的がある?



わけがわからなくて、菅原をじっと見つめる。

「やっぱり平気なんだ」
「平気?」


いや、この体勢は平気だけど?
別に顎持ち上げられたところで何もない。

ただ見惚れるほど綺麗な菅原の顔があるだけ。


と呑気なことを考えていたら。
今度はその綺麗な顔が迫ってきた。