「もしかして、このあと予定ある?」
「え?」
「それなら俺ひとりでやるから大丈夫だよ」
私の反応を見て、間違えた捉え方をしてしまった菅原。
慌てて首を横に振る。
「いや、予定ないから私もやる」
「本当?じゃあ一緒に頑張ろうね」
私の言葉を聞いて、菅原は目を細めて笑った。
作業を開始すると、私がプリントを3枚重ね合わせ、それを菅原がホッチキスでとめていく。
プリントのめくれる音と、ホッチキスでとめる音だけが教室に響いた。
その間、菅原は口を開かず、私も話そうと思わなかった。
黙々と手を動かしていき、あと3人分となった時。
「あのさ」
菅原が初めて口を開いた。
パッと顔を上げる私だったけれど、菅原は下を向いて、作業をしたままだった。



