腹黒王子のいいなり。



「ねぇ、さっきの質問の続きは何?」

さすがに気になった私は、視聴覚室へ移動中に菅原に尋ねてみた。


「んー、まあ急ぐことないし、あとで確かめればいいから気にしなくていいよ」

いや、気になるから。
あとで確かめるって何を?


まったく目の前の男の意図が読めない。

じっと見つめても、さわやかな笑みを浮かべる横顔が視界に映るだけ。



いったいその表情で何を考えているのか、私にはわからなかった。


それ以上問い詰めることはせず、ふたりの間に沈黙が流れる。

特に気まずいと思うこともなく、視聴覚室へと到着した。



「話、すぐ終わったらいいのにね」


菅原はそれだけ言うと、視聴覚室のドアを開け中に入った。

菅原に続いて私も中に入れば、瞬く間に視線が私たちに集まる。


またこの痛い視線の中話を聞かないといけないのか、と思ったらだいぶ憂鬱だったけれど、すぐ終わることを願って頑張ろうと思った。