腹黒王子のいいなり。



「おっ、お前らもう決めたのか?」

その時、先ほどまでパイプ椅子に座っていた先生が歩いてきて、声をかけられた。


「俺たち仕事が早いんで!」
「おっ、さすがだなぁ」

野村の言葉に先生は嬉しそうに笑う。
ただその笑顔がなんとなく嫌な予感がするのは、気のせい?


「じゃあそんな仕事の早いお前らに、特典をやろう」
「特典?なんですか食べ物!?」


明らかに何か含みのある言い方だというのに、野村はお菓子につなげるあたりすごいと思う。



「実は今日の放課後な、各クラスふたりが代表して、遠足についての説明を受けないといけないんだ。

諸注意とか、時間のこととか、クラス全員分のプリントも渡されるから絶対出席しないとでな。

他のクラスは遠足係というのがあるみたいなんだが……残念なことに、俺のクラスは作ってないんだ」


さすがにここまで言われると、次の言葉が予想できたらしい野村は首を横に振る。