「いやぁ、それにしても雅と春坂さんがここまで仲が良いなんて知らなかったなー」
だいたいの計画は立て終え、他の班の話し合いが終わるのを待っていると、野村が何気なく呟いた。
もちろん私は反応してしまうわけで。
だって仲良くなった覚えなんてない。
とにかく顔に出さないように、必死で無表情を保つ。
こういう時だけは、自分の特性が有利に働くから良かった。
「席が隣だからね、いろいろ話す機会もあるから」
うん、話す機会なんて全然ないけど。
どうしてこんなにもスラスラ嘘がつけるのだ。
「へぇ、そうなんだな。
まあふたりってまさに美男美女だから絵になるよな」
「それは私も思う!」
「おっ、ひなこちゃん俺と同じことを思ってたなんて、こっちこそ運命じゃね?」
ダメだ、今の野村の目にはひなこしか映っていない。
今だってひなこにデレデレ状態。
そりゃこんなにかわいくてふわふわしているから、誰もほっとくわけがないだろう。
ただ私といるばっかりに人が寄ってこないのだ。



