腹黒王子のいいなり。



「早く決めよ」


さすがの私も助けてあげようと思い、口を開く。


「そうだね。

まずは食材準備と、道具の用意をどうしようか。ふたりずつでいい?」


「俺ひなこちゃんとやりてぇ!」
「えっ……私?」



普通に考えて男女別々が妥当だというのに、野村は良からぬことを言い出した。

もしそうなったら、私は菅原とふたりってこと?


それはなんだか嫌だな。
だって菅原の人物像がイマイチ掴めていない。


もちろん優しい“王子さま”だとは思っているけれど……それだけじゃない気がして、なんだか怖い。



さっきみたいに平気で嘘ついちゃうし、この間も先輩に向かって『考える力のない頭』って言っていたし……あれは、空耳だったのかな?

今でも信じられない。