腹黒王子のいいなり。



「大丈夫だった?
乱暴はされてない?」

少し歩き、校舎に入る前に菅原は私を心配そうに見つめて聞いてきた。


「大丈夫」

本当は菅原に聞きたいことがいくつかあるのだけれど、まずは職員室に行かないと。

そのため菅原と話している時間はあまりない。


「わざわざ呼びにきてくれてありがとう」

お礼だけ言って、先を歩こうとしたら、突然菅原に腕を掴まれた。


「……待って」
「……まだ何かあるの?」

怒っているつもりはないのに、言い方がきつくなる自分を恨みたい。


本当はもっと菅原に感謝すべきなのに。

たまたま呼びにきてくれただけかもしれないけれど、救われたのは確かだ。


「あ、もしかして先生に呼び出されたって話、信じてる?」

「は?」


何を言い出すのかと思ったら、またとんでもない発言をした菅原。

いったいどういうこと?