腹黒王子のいいなり。



「じゃあこれで失礼します」
「は?待てよ、話終わってないんだけど」


なのに先輩はまだ私を引き止めて、話を戻してくる。

最悪だ。
逃げ切る作戦だったのに、失敗に終わるだなんて。


こうなったら受け入れるしかない。

今日初めて話した先輩と家で遊ぶだなんて、逆に何をするんだ。

せめてお店とかに行くのならわかるんのだけれど……と思いつつ、また先輩の方に視線を向ける。


「……先輩の家、ですよね?」
「ああ、そうだよ。何か不服?」

不服も何も、絶対楽しくないだろうな。
話が噛み合わない先輩と家でふたりとか。


もしかして他にも人がいるのかな?と思いながらも、『わかりました』と返そうとしたら。


「あれ……春坂さん、もしかしてそれ今日の話?」


また菅原が間に入ってきた。
いや、私にとったら好都合なのだけれど、先輩は腹が立ったらしく、菅原を睨む。