腹黒王子のいいなり。



「あ、あの……ひなこ、ごめん……」


ずっと隠していて。

なかなか本音を言えなくて、いつも無表情で私といても絶対つまらなかったはずなのに。


「ごめん……?どうして謝るの?」
「えっ……」

「逆に私が謝らないと!ごめんね、夕美ちゃんが悲しんでいることに気づいてあげられなくて。

これからは私も気づくようにするから、夕美ちゃんも思ってること全部私に言ってね!」


ひなこはそう言って、少し照れくさそうに笑った。


「ひなこ……」
「……ほら、お前は何も心配することなかったんだよ」


雅の言う通りだ。
何も心配することなかった。


「うん……ありがとう、ひなこ、ありがとう……」

「待て待て!3人で良い感じなってんじゃねぇよ!俺もいれろ!てか春坂さんもだけど、雅に対して俺は突っ込み入れたいぞ!」

「うるせぇ、喚くな」
「喚くなって、雅のキャラが違う!!」


途中で野村が入ってきてからは、一気に騒がしくなって。

雅と野村のやりとりに、ひなこと目を合わせて笑っていたら、チャイムが鳴った。