「大丈夫、だけど?」
「わ、わかった……何かあったらすぐ連絡してね!」
何かあったら連絡って……先輩と話をするだけなのに。
ひなこの言葉の意味がわからないまま、先輩の後ろを歩く。
その間も視線は感じ続け、もはやため息もでない。
そして連れてこられたのは誰もいない中庭だった。
私が中学の時に思い描いていた中庭は、太陽の日差しが差し込み、ベンチがあってそこでみんながお弁当を食べているイメージだったのに、ここの学校は違う。
ベンチもなければ、ただ校舎と木々に囲まれた薄暗い場所だった。
もちろん利用者なんているはずもなく。
それほど先輩は他の人に話を聞かれたくないのか。
じゃあいったい何の話をされるの?
まったく想像がつかない。



