腹黒王子のいいなり。




ーーー昼休み。


「君が春坂夕美?」
「……はい?」

ひなこに売店でパンを買いに行きたいと言われ、せっかくだし私もデザートか何かを買おうと思い、ついていくことにした。


売店は1階にあるため、階段で降りようと思い、2年の廊下を歩いていたその時。

向かい側から歩いてきた、見たこともない顔の男子に声をかけられたのだ。


見た感じからチャラそうで、耳にはピアスが3つもついていた。

さらには制服も着崩していて、おそらく先輩の3年だろうと思った。


「やっぱり君、綺麗な顔してるね。
すごく美人だ」

「用があるんで失礼します」
「待ってよ」


先輩は先を行こうとする私の前に立ちふさがり、前に進めない。

こいつはさっきからなんなんだ。