「私は何も……雅が助けてくれた、ミイのこと」
「けどミイのこと見つけたのはお前だろ?」

「そうだけど……」

「それに俺、たまたま友達と別の道通って帰ってた時にお前見かけたんだよ。道端で仔猫抱いてるお前」


それは初めて聞くことで、驚いてしまう。

「だから、お前とミイ見つけたのって偶然。
あの日その道通ってなかったら、多分ミイと出会ってない」


「あの日って……雨の日?」

「……違う」
「えっ?」

「あの雨の日から3日前くらいに、あの道通った。
そこからまあ、気になって……気づいたら毎日行ってた」


「嘘……!なんで声かけてくれなかったの?」
「かけられるかよ、普通に考えて」


少し照れている様子の雅。
なんだか新鮮だけど、なぜ照れているのかわからない。