腹黒王子のいいなり。



「もー、くすぐったいよミイ」

ミイはさらに近づいてきて、体を丸めながらまた舐められる。


くすぐったくて、舐めるのはダメだと言おうとしたら。

ガチャリとドアが開く音がし、雅が戻ってきたのだと思った。


「……何してんの?」


戻ってきて早々に不機嫌な声をあげた雅。
不思議に思い、ドアのほうを見れば表情までも不機嫌そう。


「雅?どうしたの?」

気になって起き上がると、ミイはそんな私についてくるかのように、そばへとやってきた。


「かわいいなぁ、ミイは。
本当に甘え上手」


かわいすぎて、ミイを抱き上げる。
するとまた嬉しそうにミイが鳴くから、笑みがこぼれた。



「……お前さ」
「んー?どうしたの?」

「そんなあどけない表情されて、俺が我慢できると思ってんの?」
「えっ……」


雅がため息をつきながら、ジュースの入ったコップふたつを折りたたみ式の小さな机の上に置いた。