腹黒王子のいいなり。



「……期待すること言うなよ」
「えっ…」

「なんでもない。
部屋、行くぞ」


雅はそう言って、私を優しく引き離してしまう。

もっとそばにいたかったのに、なんてもちろん言えるはずもなく。


おとなしく雅についていく。

途中、ミイを下ろそうかと思ったけれど、嬉しそうに鳴きながら私にすり寄って離れようとしなかったため、ミイを抱いたまま雅の部屋へと向かった。



「ここ、俺の部屋だから。
飲み物は何がいい?

ジュースなら炭酸かオレンジで、あとはコーヒーとか紅茶」

「オレンジジュース!」
「……ふっ、りょうかい」


オレンジジュースと答えただけなのに、なぜか小さく笑われてしまう。

だけどバカにされた感じではなかったため、特に気にせず私は雅の部屋へと入った。