腹黒王子のいいなり。



「わっ、くすぐったいなぁ」

私を励ましに来てくれたのだろうか。
だとしたら相当かわいすぎる。


嬉しくて何度も撫でていると、勢いよく私の上半身に乗っかってきた。

驚きとその勢いに圧倒され、バランスを崩して後ろに倒れこみそうになる。



「危ないよ、もー……かわいいから許すけどさ」


ふとその猫の首輪を見ると、【ソラ】と書かれてあって。

どうやら首輪に猫の名前が載っているらしく、私に乗っかるこの猫はソラというらしかった。


「君、ソラっていうんだ」
「みゃー」

名前を呼べば、それに反応したソラが目を細めて鳴いた。


「あっ、こら。
そんなに上に乗っからないの」


ソラはついには胸元あたりまでよじ登ってしまう。

本当に倒れこみそうになったから、抱き上げようとしたら、その前にまた雅が邪魔をしてきた。

ソラを片手で抱き上げてしまったのだ。


「あっ、あんたまた……」
「お前、自分の格好わかってんの?」
「え?」


なぜだか雅に睨まれてしまう。