腹黒王子のいいなり。



「もしかして、雅は猫が嫌い?」


猫カフェについてきてくれるってことは、多分猫アレルギーとかではないはずだ。



「は?」
「だって、嫌なんでしょ?」

「……このバカ」
「えっ、なんでバカって……」


私の言葉の何が悪かったのだ。
気になったから聞いてみただけなのに。


「嫌いじゃない。そもそも俺の家でも猫飼ってるし」
「そうなのっ!?」


それは初耳だ。
じゃあ菅原の家に行けば猫に会えるということだ。


「嬉しそうだな」
「だって菅原の家に行けば猫に会えるってことでしょ?迷惑じゃないなら、また今度行きたいな」



絶対かわいいに決まっている。
まさかこんなにも身近に、猫を飼っている人がいるだなんて。



「……お前って、いつもだけど危機感なさすぎ」
「えっ?」

「なんでもない。今お前苗字で呼んだってこと、覚えとけよ?」

「あっ……!」


しまった、つい猫の話に夢中で、名前で呼ぶことを意識していなかった。

その結果、あとでキスをされることが決まってしまった。