「ここは公式を使わないでいいんだよ」
「えっ……?」
隣を見ると、菅原がこちらを向いていた。
「だからこの問題は引っかけだね。
公式を使うと余計に難しくなっちゃうから……」
じっと菅原の言葉を聞いていると、彼が私の方へ距離を詰めてきた。
いきなりで驚いたけれど、それ以上に菅原はかっこいい顔をしているなぁと思う。
くっきりとした二重まぶたの少したれ目がちな目は、菅原の優しさ印象付けている。
鼻も高いし肌も白くてきれいだし、血色のいい薄い唇だし、なんかもうダメなところが逆に見当たらない。
これは将来、芸能人にでもなっていそうだな、と思わず見つめていたら、菅原に名前を呼ばれた。
「春坂さん、聞いてる?」
「ごめん、ぼーっとしてた」
ぼーっというよりは、菅原のかっこよさに見惚れていたのかな。
このかっこよさ、いくらでも見てられる。



