腹黒王子のいいなり。



ーーーどんな夢かは覚えていないけれど、ふわふわしていて、温かい夢だった。


「……き、きゃぁぁぁぁぁ!!!??」


まだここにいたい。

そう思っていたけれど、突然の叫び声が目覚まし代わりとなり、私は現実に引き戻れてしまった。



「……んん」

気持ちいい夢だったな……と思い目を開ける私。
すると視界に映ったのは、見覚えのある服。

さらには何かに包まれているような、そんな気もして不思議に思い、顔を少し上げてみれば……。


「……っ!?」


とんでもなく綺麗な寝顔がそこにはあって、思わず飛び起きてしまう。


な、な、なんで菅原がここに!?


その綺麗な寝顔とは、菅原のことで。

私が飛び起きた後も、菅原は一向に起きる気配はなく、眠ったまま。


「あ、あ、ゆ、夕美……あんた…」


状況の整理ができないでいたら、どこからかか細い声が聞こえてきた。