腹黒王子のいいなり。



「す、菅原……」
「俺の苦労を知らねぇくせに」

「苦労……?」
「俺が我慢強くて良かったな」


苦労、我慢……つまり菅原は何かに対して、苦労しながらも耐えてるってこと?



「何かあった?」
「は?」
「追い詰められてるのかなって」

「ああ、相当追い詰められてる」
「えっ……それって」

気になって、眠るどころではなかった。

菅原が何かに苦しんでいるのだと思うと、何か力になりたいと思ったからだ。


「菅原にいったい何があったの?」

「あー、なんでもないからそんな心配する必要ねぇ。冗談だよ、早く寝ろ」


な、なんか投げやりに見えるのは気のせい……?


「本当に冗談?」

気になったため、もう一度聞く。

「冗談。早く寝ないと帰るぞ」
「そ、それは嫌!」


帰ってほしくなくて、またぎゅっと菅原にしがみついた。

菅原は抱きしめる力を緩め、また頭を撫でてくれる。

その気持ち良さに、眠気がすぐに訪れてきて……私はそっと目を閉じ、意識を手放した。