腹黒王子のいいなり。



途端に不安になり、顔を上げる。


「今日だけだからな」
「えっ…」

「ほら、ちゃんと掴まっとけ」


菅原の言う通り、ぎゅっと彼にしがみつく。
するとふわりと体が宙に浮いた。



何事かと思っていたら、すぐ背中に柔らかい感触がして。

視界には菅原が呆れ顔で私を覗き込む姿に、自分の部屋の天井が映った。


ここがベッドの上だと理解するのに、そう時間はかからなかった。

菅原が私をベッドの上に寝かしてくれたのだ。


「これでいいか?
いきなりこんな幼くなるなよ、反応に困る」


私のために菅原はベッドに運んでくれたようで。
なんだか嬉しくなり、顔が綻んでしまった。


「菅原、優しい」
「……っ、その顔今すんな」

「なんで?菅原、変なの」
「それに名前で呼べって言ってんだろ」


そう言って、菅原は私の頬を軽くつねる。