腹黒王子のいいなり。



「呼ぶけど、何?」

悪そうな笑みを浮かべる菅原。
さっきまでの優しい表情はどこへ行ったんだ。


目の前の男の変わりように驚きしかない。



「……緊張、する……」
「緊張、ね?さっき平気で呼んだくせに」

「さっきのは、なんか流れでっていうか……」


さらっと口から出た感じなのだ。
だけど今は話が違う。



「いいから早く呼べよ。それとも呼べない?」
「こ、心の準備があって……」

「心の準備とか、わけわかんねぇ」


だって本当に必要だ。
心を落ち着かせないと。


目を閉じて落ち着かせようとするけれど、それを邪魔するかのように菅原が額をひっつけてきた。

思わず目を開けると、至近距離に菅原がいて、今度は顔までも熱くなってしまう。