腹黒王子のいいなり。




ーーー授業は特に面白くもなく、いつも通りの様子で進んでいた。

3時間目まではそれで良かったのだけれど。
4時間目の数学の時間。

男の先生が、気だるげに教室へと入ってきた。


「数学始めるぞー。
今日は教科書使うからなぁ」


私はすっかり忘れていた。

いつもは先生の手作りプリントで数学の授業は進められる。

そのため、今日に教科書を使うことを忘れていて、家に置いてきてしまったのだ。


ど、どうしよう……!
私のバカ。

今日は教科書の問題を解くのがメインだと言っていたのに。


教科書がないと問題がわからないし、ついていけない。

かといってひなことは席が離れているし、他に見せてもらえるような友達もいない。


一人で絶望感に襲われていると、突然左隣からガタッと椅子が床に擦れる音が聞こえてきた。