腹黒王子のいいなり。



こんなこと初めてで、いつもよりさらに戸惑い、恥ずかしさが増す。



「……っ、菅原っ」
「何」


唇を離されたけれど、ふたりの距離はまだ近い。
少し動けばまた触れ合ってしまうほどだった。


恥ずかしさでいっぱいの私は、涙目になってしまう。

そのため少しだけ視界が歪んで見えた。


「その顔、逆効果だから」
「えっ……」

「これで終わりだと思うなよ?」
「ど、どうして…」


そんな何回もキスする必要があるの?



「俺、一応怒ってるから」
「怒ってる?」


どうして怒っているの?
それに一応っていうのはどういうこと?

意味がわからなくて、菅原の次の言葉を待つ。



「今日、お前は俺を怒らせた」
「私が……?私が何をしたの?」


菅原を怒らせた記憶はなく、戸惑ってしまう。