腹黒王子のいいなり。



そのため、菅原の言葉に対し、素直に頷く。
すると菅原はため息をついた。


「……バカ」
「バカでいい」

「いきなり甘えられても困る」
「だって心地いいから」


うまく感情を表に出せない私だったけれど、今はなぜか思ったとおりに行動ができた。

それは、菅原の前だから?


「お前が甘える分、あとできっちり返してもらうから」


菅原はそう言って、私の頭を撫でながら抱きしめ返してくれた。

きっちり返してもらう……?
お金をとられるのだろうか。

それでもいいや、まだこうしていたい。


「……なんかお前、勘違いしてそうだけどお金じゃないから」

「えっ、違うの?」


予想外の言葉に驚き、思わず顔を上げてしまう。

ふたりの距離は近く、視界いっぱいに菅原の綺麗な顔が映った。