腹黒王子のいいなり。



「な、何言って……」
「照れた」

「て、照れてない」
「頬赤いけどな?」


さっきまでいい人だと思っていたのに。
菅原はいつもみたいに私をからかってきた。



「ほ、ほらもうすぐ私の家に着くから急ごう!」
「……逃げた」

「逃げてない!本当だから!」


もちろん菅原の言葉通り、恥ずかしさから逃れるために足を進めたのだけれど、認めるわけにはいかない。

そもそも認めるだなんて恥ずかしすぎる。



そして私の家に着き、中に入る。

当たり前だけど親は仕事中で家にいなかった。
今はそのことに対して安心する。


もし菅原と会ってしまったら、お母さんだけでなく、お父さんも驚きかねない。


だってこんなかっこよくて、表では人当たりのいい菅原だ、両親も気にいるに違いない。

もちろん“王子さま”である菅原の場合だけれど。