「へぇ?」
「……何、その返答」


自分で聞いといて、まったく興味がなさそうな返事だ。


「なぁ、今日このあとって時間あるか?」


さらには話も変えてくるから驚きだ。


「あるけど、どうしたの?」
「お前と話したいだけ」
「私と話したい?」


なら別に、今ここで話せばいいんじゃないかって思ったけれど、そうだ、思い出した。

ふたりきりじゃないと、都合が悪いんだよね。


まだクラスの女子が何人か、海辺で写真を撮ったりしているから、ここで話すのはよくない。


「じゃあ私の家来る?
夜まで誰もいないから、ふたりきりで……って、何その顔」


ふたりきりになれる場所といえば、家しか考えられなかったから言っただけなのに。

菅原は目を見張り、驚いている様子だった。