やる気に満ち溢れている野村は、ひとり目を光らせている。
すごいなぁ。
誰かのためにこんな頑張ろうと思えるのって、かんたんなことではないと思う。
そして合図がなり、フラッグに背中を向けてうつ伏せになる形からスタートした。
途中まで3人とも並んでいたけれど、最後の数メートルで野村が少し前をでた……かと思えば。
なんとそのまま飛び込むようにして、フラッグに手を伸ばした。
まるで野球のスライディングのようだった。
ただ違うのは、砂浜のため、野村の体が沈んでしまったこと。
す、すごい……これはさすがに……。
少しして、野村が顔を上げる。
もちろん全身砂だらけ。
「とったぞー!よっしゃあデート!!」
そして近くにいた男子数人と一緒に輪になって、人差し指を立てて上に掲げながら『デート!デート!』と連呼している。



