腹黒王子のいいなり。



自分で言っときながら落ち込んでいると、菅原がふっと小さく笑った。

顔をあげてみれば、優しく目を細めて微笑んでいる。


「お前、言えたじゃん」
「えっ……」
「俺の前ではちゃんと、本音」


その言葉にひどく、泣きそうになる。


「ちゃんと表現できたな」

菅原は笑う。
どこか嬉しそうに。


まるで自分のことのように喜んでくれているような気がして、なんだか胸が熱くなった。



「……うん」

菅原と同じようにして、私は笑った。
自然にこぼれた笑み、だったと思う。


そんな私を見て、菅原が目を見張ったかと思うと……。


スッと近づいてきて、触れるだけのキスを唇に落とされた。


一瞬理解できなくて固まった後。
一気に全身に熱が駆け巡り、慌てて周りを向く。


だけどみんな、バーベキューの準備に必死で誰一人として見ていなかったため、ほっと胸をなでおろした……じゃなくて!