「よそ見?」
「えっ……」
その時、隣にいる菅原に声をかけられた。
私たちは今、食材の準備をしている。
野菜やお肉は食べやすい大きさに切られてあるため、ひたすら串に刺す作業。
「だっておもしろいから、あのふたり」
「確かにな」
「明らかに野村、ひなこに好意を寄せてるのに、本人が気づいてないから苦労だね」
もしかしたら私が言ってあげたほうがいいのかな?なんて思いつつ、手を動かす。
「……お前、悠の好意には気づくくせに俺のは気づかないんだ?」
どの野菜とお肉の組み合わせにしたら色合いがよく見えるかな、と考えていると、ぼそっと菅原が小さく何かを呟いた。
「なんか言った?」
「自分のことになると鈍感になるお前に呆れてる」
「はぁ?意味わかんない」
「だろうな」
だろうなって……なんか悔しい、けれど。
わかるわけがなかった。



